タイパーインタビュー02:Conconさん
こちらはタイパーアドカレ2020、5日目の記事になります。
(前日の記事は、pogiさんの「のんびり長く続けるタイピングとの付き合い方」です)
第2回タイパーインタビュー、今回はタイプウェル国語R常用ZGのConconさん(@concon_typing)にお話を伺いました。
◆ ◆ ◆
―――まず、タイピングを始めたきっかけを教えて下さい。
最初は、単純にインターネットをするためにキー配置をqwertyで憶えました。7,8歳の時にインターネットを始めて、10代後半まで特別練習はしていません。標準運指も競技を始めるまでは知りませんでした。
タイピングって競技以外では基本的に自分の思考をアウトプットするだけですから、必ずしもタッチタイプする必要がないので、その都度キーボードを確認しながら打っていました。
―――なるほど。タッチタイプを憶えるのは苦労されましたか?
憶えるまで時間はかかりましたが、憶えようともしていなかったので苦労は特に感じませんでした。やっている内に自然に身についていた感じです。
10代後半の頃にはほぼタッチタイプできていましたが、xやq等あまり普段使わないキーが出てくると指が迷う感じでした。あと指はasdf jkl; に置いていましたが、右は人中しか使っていませんでした。ホームポジションに置いてるけど標準運指ではない感じです。
―――競技タイピングにはまったきっかけを教えて下さい。
友人がタイプウェルを勧めてきて、やってるうちにハマりました。
最初は自分の自己ベストがSSとかXJとかで、友人はXXかZJでした。
―――ちなみに、その友人のタイピングを見たときの印象はどうでしたか?
率直にキモかったですね。褒め言葉ですが。
―――なるほど(笑)競技タイピングはどういったところが面白く感じましたか?
難しいですね。たまに考えるんですがおそらくランキングの存在が大きかったと思います。でもXAかXSくらいまではランキング登録していなかったと思うので、ランキングだけでもなさそうです。
―――すぐにランキングに登録しなかった理由は何ですか?
特になかったと思います。最初は単に送信するほどの記録でもないし、面倒くさいし...みたいな感じだったかもしれませんw 後々それが一番の楽しみになりましたが。
―――タイプウェルをはじめて(SS)からランキング登録(XS)まではどれくらいの期間でしたか?
XAまで1ヶ月です。そこでつまずいてしまって、XAからXSまでは3ヶ月かかりました。
―――その頃の目標はなんでしたか?たとえばタイプウェルの記録を向上させることを目標においていたのか、ランキングの順位を上げることを目標を置いていたのか。
後者です。前にtwitterかなんかでも書いたことがありますが、殺意が原動力でした。毎日ランキングを見て記録で殺してやる~~って思っていました。
―――それは特定の誰かというか、ランキングで上位にいる全員ですか?
自分より上位の全員ですね。恐れ知らずだったのでテルさんも倒したるわって思っていました。
―――その頃は、Twitterなどで他のタイパーも認知していたのでしょうか。
していました。twitterで更新リザルトを上げても全然ふぁぼられないというのもモチベになっていましたねw ZJになったあたりからふぁぼられるようになりました。
―――その後のタイピングの成長ペースについて教えて下さい。
XSからZJまでは約2ヶ月でそこからは正確にはわからないですね...タイピング始めてから1年半くらいでZHになった気がします。
モチベーションも、基本的にはGANGASやツイッターでタイピングガチってる人を見つけて敵対心を燃やすことで原動力にしていました。
―――タイピングの練習量はどれくらいでしたか?
ZHまでは相当でした。毎日10万打鍵は当たり前という感じです。大学の講義が鬼だったのですが、それ以外の時間は全てタイピングの時間にしていました。
毎日サポーターと湿布とバンテリンです...。
―――ZHまで1年半というと相当早いと思うのですが、その成長速度の要因はご自身では何だと思われますか?やはり練習量なのでしょうか。
そうですね。常用一点突破という感じでひたすら試行回数を積みました。
―――何か練習の際に意識していたことや、特別な練習メニューなどはありましたか?
当時、司さんが練習メニューを組んだり動画を撮ったりしていて、すごいなぁと思っていたのでマネをしたりもしましたがどれも長続きしませんでしたw
結局自分はタイピングの練習がしたいのではなく、ただタイプウェルを打っていたいだけだったので。常に更新だけを意識していました。
なので練習メニューは”ひたすら常用を打つ"でしたね。
―――過去の自分を振り返ってみて、もし仮にこういう練習を取り入れたら更に成長が早くなったのではないかと思うような事柄はありますか?
安直ですが歌謡タイピングですかね。未だに文章になると全然速く打てないので、常用だけじゃ足りていなかったんだなぁという感じです。
歌謡のことも当時はただのゲームくらいに認識していて、miriさんのことすら知らなかったので、あそこまで魔界だとは思っていませんでした。
―――なるほど。さてその後、常用ZGまで上げられた時の練習ペースなど教えて下さい。
2017年のRTCのあたりから急激にタイピングのモチベがなくなってしまって、ほぼやっていなかったです。2,3日に1回常用を打ち切るくらいでした。
なので初ZHからZGまで1年半くらいかかってしまいましたね。ただZGを出す前2週間くらいは結構打っていました。たまたまモチベのある時期だったので。
―――モチベーションが下がったのは、なにか理由があるのでしょうか。
ゲーミングPCを買ってPSO2にはまったからですね。まちがいない。
―――そうだったんですね(笑)ZGを出した後も同じような状況でしたか?
そうですね。今はまたモチベが高い時期なのでこのまま更新したいなぁと考えています。
―――現在の練習量はどれくらいですか?
1日2時間くらい打っています。20時と22時ですね。
―――練習内容は、以前と比べて変化はありますか?
速度上げのために最初に歌詞タイピングをしています。常用だけやっているとどうしても自分のペースで打ってしまいがちなので強制的に高速で打たされるのがすごく良いですね。
―――歌詞タイピングはどこかのサイトを利用していますか?
Typing Tube等です。練習のために高速曲だけ打っています。ギリギリ打てないくらいの曲が良いですね。
歌詞タイピングをするようになったのは最近ですが、指を回転させるのにすごく効果的だなぁと感じます。歌謡やTyping Tubeをやってからタイプウェルをやると、主にトプスピにその効果が現れますね。
―――なるほど。先ほど歌謡タイピングを挙げたのも、特にトプスピ対策になりそうというところからなのですね。それでは、現在のタイピングの目標を教えて下さい。
今は誰かの記録に殺意を向けるようなこともなくなって、ひたすら自分の記録が更新できればいいなぁとだけ思っています。ようやく健全になった感じがします。
―――ZFなど、具体的な目標は意識されてますか?それとも、少しでも更新しようという意識でしょうか。
少しでも!という感じです。
―――ご自身のタイピングで、現在特に更新のボトルネックになっていると感じるところは何かありますか?
身体ですね。指の運動能力が著しく低いので。
実は大学時代に自分の才能のなさを確かめたくて実験をしたことがあります。
友人10人ほどに協力してもらい、同じデバイス同じアプリで10秒間の連打数を測りました。皆100連打以上できていたのですが、僕だけ80台とかで、この連打力のなさはタイピングにおいてもかなり影響が出ているように感じています。
―――それは、楽器経験や音ゲーなどの後天的な学習によるものと、それとも生得的な要因、どちらが大きそうですか?
楽器や音ゲーの経験はむしろ僕のほうがあったので、生得的もしくは、幼少期の何かしらが関係しているのかなぁと感じています。
―――現在はその点を克服するために何か取り組んでいることはありますか?
先程の回答とも重なりますが、自分のペースで打つのではなく、強制的に高速打鍵をさせられる練習を取り入れたり、アルペジオを意識したりですね。
―――「アルペジオを意識」というのは、連打能力のロスをカバーするためのものですか?
それもそうなんですが、対戦のためのアルペジオ意識でもあります。
たとえばta/ji/ta/jiとかはもう大体のトップタイパーが知っているので、結局連打力がない自分では勝てないです。なのでm/as/sa/-jiなどの一見打ちづらいワードに隠れているアルペジオを意識することで得意ワードの差別化を図るわけです。
これは練習メニューに取り入れているというより、気づいた時にメモ帳などでバーっと打つという感じです。
―――逆に、Conconさんのタイピングの強みはどのようなところだと思われますか?
タイピングに限らずですが粘着力ですかね。結局試行回数を積んで記録を出すというのが重要なので、才能があっても僕より記録が低い人をたくさん見ました。
―――それでは最後に、今後のタイピングへの意気込みを聞かせてください。
大人なタイピングをしたいですね。殺意とか俺様が1番になる~ みたいな感じではなく、自分の記録と向き合っていく感じで長く続けられたらなと思います。
対戦は普通に好きですけどね!
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Conconさん、ありがとうございました!
なお、明日(12/6)のタイパーアドカレ2020はdqmaniacさんの「老化とタイピング」です。
また、次回のタイパー・インタビューは12/7頃公開予定です(インタビューの進行状況によって、多少前後する可能性がありますのでご了承ください)